社会福祉主事とは、福祉事務所などで生活保護やデイサービス利用などの相談・援助を行う公務員のことです。
社会福祉主事は、ケースワーカーという別称で知られています。
社会福祉主事の仕事内容は、「生活相談員」として一人暮らしの高齢者や生活困窮者など公的支援の必要な人の相談に乗り、利用可能な行政サービスを紹介して安定した生活を送れるようサポートすることです。
しかしながら、実際には支援に必要な情報を提供するだけでは職務を遂行したとは言えません。
一人で日常生活を送ることが難しい高齢者や毎日の食事にも困るような生活困窮者であっても、環境の変化を嫌がったり、他人の世話にはなりたくないと言ったりして支援を拒絶する人もいます。
本人の拒絶の意思が固ければ無理強いは禁物ですが、結果として孤独死や犯罪に繋がることもあるので放置はできません。
こうした人たちは電話など簡便な連絡手段がないことが多いので、自宅を訪問して直接対面し生活状況を把握して公的支援の説明と利用の推奨をすることになります。
しかしそのような高齢者の中には訪問を嫌がる人ともいます。
悲しいことに、社会福祉の中には怒鳴られたり、追い返されたという経験を持つ人もいるのです。
精神障害や前科のある要支援者もいて、ときには物を投げつけられたり、暴力を振るわれたりすることも無いとは言えません。
こうした要支援者の心情を最大限尊重しつつ、最終的に適切な行政サービスを受け入れるまで説得することが社会福祉主事の仕事になります。
したがって、社会福祉主事は行政サービスに関する専門的な知識だけでなく、対話の難しい要支援者を説得できる柔軟なコミュニケーション能力が必要です。